
仕事を辞めてワーホリしたい、けど辞めずに続けた方が良いのだろうか?
カナダでワーホリする前に社会人として働いていたので悩んでいた。
実際ワーホリを始めて半年くらいして現地の友達ができるようになると仕事に対しても全く異なる考え方があることを学んだ。
目次
ワーホリで出会った仕事を辞めても平気!なカナダ人達
カナダのバンクーバーでワーホリ留学中、カナダ人の友達と日本人の友達の数人でバンクーバーから船に乗ってBowen Islandという島へ遊びに行ったときのこと。

すると思いがけない返事が返ってきた。
とっくに辞めたよ。
と。
昨日新しい仕事の面接を受けたところで、どうやら来週からそこで働けそうだよ!
と言う。

あれ、でも前の仕事を始めたのって・・いつだったっけ?
半年前ぐらいかなあ。

何で辞めたの?
待遇が良くなかったから。あと、仕事の内容も思ってたのと違ったから。
という事だった。
頻繁に仕事を変えるカナダの友達たち
日本だと
だが、そういえば別のカナダ人の友達も
今の仕事好きじゃない
と言って、フルタイム(毎日1日7~8時間働く仕事。日本の「正社員」に近い)の仕事を「数ヶ月」で辞め、しばらく時間はかかったものの、またしばらくして新しいフルタイムの仕事を見つけていた。

そして一度就職したら、「3年は同じ所で働かなければならない」って、学校の先生にも親にも散々言われたよ。
カナダでは半年で辞めたって、別に責められるようなことはないんでしょ?
ははは! なんで責められるの。
と友達は笑っていた。
別のカナダ人からは、
3年は同じ所で働かなければならない?
どうして「3年」なの?
と、答えられない質問をされてしまった。
大学を卒業してすぐに就職できるなんて、日本は良いね!
私の感覚だと、カナダでは大学を出てすぐに仕事がある人の方がまれだと思うのだけど。
自分も今の仕事(フルタイムの仕事)が見つかるまでは、パートタイム(週に3日働く)の仕事を繋いで生活していたよ。
と言う人もいた。
カナダでは一般に「新卒」に比べて「中途」の人の方が経験やスキルを持っていると考えられるため採用時点では優遇されることが多い。「新卒一括採用」や「新卒ブランド」という概念もないのだった。
僕はもしこれはおかしいな、変だなと思うことがあったら、そのままにするっていうことはできないんだ。
改善しようと努力するか、 とっとと辞めて別のことをするよ。
Cause it’s a waste of time. (だって時間がもったいないじゃないか)
自分の人生なんだから、自分のしたいようにすればいいじゃない。
他人は他人。自分は自分。
I don’t wanna just follow other people. (他の人と同じことをするだけっていうのは嫌なんだ)
wanna=want toの口語。
「みんな」と同じであることを重視する「日本の文化」
とは異なる、
自分は自分。個人主義(Individualism)の「カナダの文化」
を感じた。
人々の考え方や価値観・行動パターン・ライフスタイル・人と人との関係性など。
教科書では学べないカナダ人のマインド・考え方
というのも、私はカナダでワーホリ留学を始めた当初は、バンクーバーの語学学校(ESL)に通っていた。
3ヶ月間、毎日学校で朝から夕方まで英語を勉強し、放課後や週末までも図書館に行ったりして、英語を勉強した。
そしてたしかに学校の「中」であれば、
けど授業中もペラペラ喋る南米やヨーロッパ、メキシコなどからの留学生とは仲良くなれない。
学校の「外」で出会うネイティブともまるで話が続かない。
続かないどころか、見下されたような態度を取られたり、
カフェで注文していても、なぜか冷たくあしらわれている感があったり。
海外で語学学校に通って英語を勉強しても、内容自体は日本の学校の英語の授業と変わらない。
クラスメートが10~15人もいる①グループレッスンだから授業内で話すチャンスはなかなかなく、大半の時間は先生の講義を②リスニングし、教材を使って③単語や文法を暗記する「①+②+③=日本式の英語学習」で、違うのは授業が全て英語で進むということくらいだった。

だから3ヶ月やそれ以上学校に通っても、英語が「思ったほど話せない」と悩んでいる人にたくさん出会った。
「海外で英語を勉強しても話せるようにならないなんて信じられない」と思う人は、ぜひ「ワーホリ 失敗」や「留学 失敗」でググってみてほしい。
そこで英語の「文化」をはじめ、
「発音」に、
ネイティブみたいに自然で大人っぽい英語を話すための「英語の話しことば」
なども「暗記なし・教材なし・宿題なし」で学ぶようになった。
すると同じ3ヶ月で今度は現地の人と楽しくおしゃべりしたり、ネイティブの友達ができたり、
あなたの英語は日本人ぽくない
と言われたりするようになっていた。
私がカナダでワーホリ留学中にマンツーマンレッスンで英語を習った先生は、オーストラリアのメルボルン大学でLinguistic Science(言語教育科学)という学問を修め、言語学の2つの学位を取得した英語学習の専門家で、
①Applied Linguistic Science with the specialty of Methodology of Teaching Foreigner Languages (応用言語教育科学 外国語教育方法論):母国語と同等か、それに近いレベルに短期間で外国語でも到達するための教育法。 ②Psycho-Linguistic(心理言語学):人がとくに新しい言語を習得する際の心理的葛藤(カルチャーショックやホームシックなど)や、言語の認知処理等、言語と心理的な側面を結びつきを研究する学問。 |
大学で学んだことを基に、通常はカナダやアメリカなどの主に多民族国家で、子どもを対象に行われているイマージョン・プログラム(Wikipedia)を応用して「大人が短期間で外国語を習得するための学習法」を開発し、教えている。
だからこの英語の勉強の仕方は、先生のレッスン以外では学ぶことができず、レッスンは「暗記なし・教材なし・宿題なし」で英語を「経験」して「慣れ」ながらスピーキングを伸ばすことにフォーカスした内容になっていた。
例えば、カナダやアメリカ、南米などを先生も同行して旅行(言語冒険旅行)するコースなどもあった。
・英語の暗記(インプット)ではなく「話すこと(アウトプット)を重視した英語学習プログラム」
と
・ワーキングホリデーや留学の「サポート」
が1つになった『留学エージェント』をカナダに設立。
先生自身は英語・日本語・中国語・スペイン語・ロシア語・ポーランド語の6カ国語を話すマルチリンガルで、母国語である英語以外はすべて自身が確立した学習法を使って習得したということだった。
また大学時代に文部科学省奨学金留学生として筑波大学で交換留学していたこともあるため日本の文化にもかなり詳しく、大学卒業後に早稲田大学や東京外国語大学で言語教育の講演をしたこともあるらしい。

私がカナダでワーホリ留学していた2012年当時は先生が1人だけで教えていたが、今は複数の先生方がいて、「先生1人・生徒1人のマンツーマンレッスン」どころか、「先生3人・生徒1人のレッスン(何人もの生徒に1人の先生がつく「グループレッスン」とは真逆!)」が受けられるようになっている。
自分がどうしたいか?と他人からどう思われるか?
日本にいた時、そんなことを言う人に私は出会ったことがなかった。
カナダにワーホリに行くために仕事を辞めた時も、周りには肯定的な反応よりも否定的な意見が割とあった。
カナダ? カナダって何があるの? 何のために行くの?
わざわざそんなことしなくてもいいだろうに・・
すごいね、そんな「レール」から外れるようなことをするなんて。私には怖くてできないよ
もしくは
いいなー私も仕事辞めたい!
と冗談まじりで言う人が多かった。
そう言うと、そこにいた日本人の友達も、
私もワーホリ来る前に似たようなこと言われたな〜。
日本人は「自分がどうしたいか」より、「他の人からどう思われるか」を気にするからねえ・・。
バンクーバーでできた日本人の友達も、レストランの仕事をやめたいってずっと言ってたのに、続けてるから、
「続けることにしたんだね」って言ったら、「店長に言いづらいから・・」って、結局最後まで働いてたし。
と言う。
信じられない。つくづく日本人は他人に合わせるのが好きなんだね・・。
と言われてしまった。
まとめ
カナダ人と日本人の考え方(=文化)、どちらが正しいというわけではないと思う。
そこにはただ、「違い」があるだけ。
誤解のないように付け加えると、カナダ人皆が皆、仕事をすぐに辞めるわけでもない。ただ自分が好きではなく合っているとも思えないのに、「とにかく同じ会社で長く働くのが良いこと」という考え方でもない、ということ。
けれどカナダ人の友達が、
I don’t wanna just follow other people.(他の人と同じことをするだけっていうのは嫌なんだ)
と言ったとき、そしてそこにいたカナダ人が全員、彼の言葉にうなずいているのを見たとき、私はこれはカナダ人の、仕事だけではなくて人生に対する考え方でもあるように感じた。