
カナダワーホリでは語学学校にどれくらいの期間行くべき?
実際に通って語学学校(ESL)の勉強は日本の学校と大差ないと感じた。
クラスメートが大勢いるからなかなか発言できず大半の時間は先生の話を聞いている。
あとは単語や文法やイディオムを暗記する「日本式英語学習」と同じだった。
目次
カナダ・ワーホリで語学学校に通った期間
自分がカナダで「ワーホリ留学したい!」と思ってネットで情報収集を始めた頃、検索すると絶対に語学学校の情報が出てきた。
それまで私は語学学校に通おうと思ったことがなかったし、「ESL」という言葉すら知らなかった。
だけどワーホリについて調べれば調べるほど学校の情報が出てくるものだから、いつの間にかまるで
ワーホリ=語学学校(ESL)
であるかのように思うようになっていた。
しかも私がワーホリの情報収集をしていた頃は、
- 友達ができないし、
- 仕事や住む場所も見つからないし、
- 英語も話せるようにならない
と書いてあるサイトも結構あって、不安にさせられたものだった。
でもこれ、私が経験した限りでは真逆だった。
私がカナダで実際にワーホリして思ったのは、
海外で語学学校に通って英語を勉強しても、内容自体は日本の学校の英語の授業と変わらない。
クラスメートが10~15人もいるから授業内で話すチャンスはなかなかなく、大半の時間は先生の講義を「リスニング」し、教材を使って単語や文法を「暗記」する「日本式の英語の勉強」で、違うのは授業が全て英語で進むということくらいだった。

だから3ヶ月やそれ以上学校に通っても、英語が「思ったほど話せない」と悩んでいる人にたくさん出会った。
「海外で英語を勉強しても話せるようにならないなんて信じられない」と思う人は、ぜひ「ワーホリ 失敗」や「留学 失敗」でググってみてほしい。
元語学学校教師の「日本人ワーホリメーカー」の印象
カナダでワーホリしていた頃、
バンクーバーのダウンタウンにある語学学校(ESL)で英語を教えていたが、今は辞めて他の仕事をしている
というカナダ人女性に出会い、話をしたことがある。
私はバンクーバーの別の語学学校でワーホリの最初の3ヶ月間も英語を勉強していたから、自然と話題は「語学学校について」になった。
彼女はもともと「英語を教える」ということに対して特別に興味や思い入れがあったわけでもなく、大学を卒業したはよいが自分の専門と関連した職がなかなか見つからなかったため、語学学校で1年弱働いた、らしい。
私がカナダでワーホリ中に通っていた学校は、彼女が教えていたのとは違う学校だけれど、そこの先生達もみんな大学での専門は英語教育とは関係がない人ばかりだったし、教え方にもバラツキがあったから、まぁそんなものなのだろう、と思う。
そんな彼女と話していて「へぇ〜」と思ったことの1つ。
例えば日本と違って、カナダでは普通、履歴書(resume)に顔写真をつけないのだが、これ語学学校の場合はちょっと違うらしい。
語学学校の先生は人気商売(=外見が大事)だから、自分から顔写真つけて出す人もいる
ということだった。
履歴書に年齢や性別や婚姻状態、さらに家族構成も書く必要がない。カナダではまだ書類提出の段階でそういった情報を企業側が求めるのは差別につながるため禁止されている。
それは、彼女がバンクーバーでよく見かけるアジア人留学生の印象を
・・どういうことかと言うと、こういうこと。

ワーホリしててもアジアを求めるアジア人留学生
(バンクーバーの大半の語学学校と同様に)彼女が勤めていた語学学校もやはり、日本人と韓国人が群を抜いて多かった、と言う。
私は生徒の90%が日本人か韓国人の語学学校(ESL)に通っていた。
パンフレットの写真では、世界各国からの留学生が一緒に勉強しているような印象を受けたが、行ってみたら全然違った。 これは何も私が通っていた学校に限られる話ではなく、「日本人がワーホリや留学でよく行くような都市」であれば世界中どこでも同じような状況らしい。
放課後、図書館やカフェに連れ立って「勉強」に行くのは決まって日本人と韓国人の留学生。
記事を取得できませんでした。記事IDをご確認ください。
ダウンタウンのカフェでよく留学生が集まって話しているのを見ることがある(一般に「カンバセーション(会話)クラブ」と呼ばれる)けれど、そこに集まっているのもまた、大半が日本人と韓国人。
・・彼らはカナダにいても常にアジアを感じていたいんでしょうね。
と、彼女は言っていた。
彼女の話を聞いて、これが現地のアジア人留学生を知るカナダ人の正直な印象だと、カナダに着いたばかりの頃の私が知っていたら、自分はどうしていただろうか・・と考えてしまった。
「赤信号みんなで渡れば怖くない」
バンクーバーには語学学校がそれはたくさんある(ダウンタウンだけでも100校以上があるという話も)。
私もワーホリを始めた当初、現地の語学学校に通っていたのだが、不思議だったのは、はじめは
英語を話せるようになるぞ!
と思って学校に通い始めたはずのクラスメイトたち(主に日本や韓国からの留学生やワーホリメーカー)が、学校を卒業する頃には
数ヶ月学校に通ったところで英語が話せるようになるなんて無理だしね〜・・
と言って、あきらめ、英語が思うように話せない状況を受け入れていたことだった。
いつまでたっても「英語が話せるようにならない」ものだから、学校を転々と、何回も変え、場合によってはビザも変え、結局は帰国直前まで語学学校に通うことになっていたり。
後になってようやく
学校に通った時間とお金がもったいなかった
と気がつくが、でも学校に通う前には、気がつかない。
なぜなら「みんな」がそうしているから。

「語学学校に通って英語が習得できた人」に会った事がない
私はカナダにワーホリで行く前に、いろいろなワーホリ経験者のブログを読んでいたのだが、
語学学校に行って英語が話せるようになった
と書いている人を当時1人も見つけることができなかった。
だから学校に通って英語が話せるようになるのか、不安があったことはあった。
だけどかと言って、それ以外にどうしたらよいのかも、当時はわからなかった。
バンクーバーに着いたばかりの頃の私の行動範囲といえば、ホームスティ先の家と、体験レッスンを受ける語学学校(日によって変わる)だけだったから、そこで出会う人たちも当然
まずはどこかの学校に通うこと
を大前提に私に話をしてくる。
そうするうちに、
やっぱり”みんな”が言うように、最初は学校に通うものなんだろうなー・・
と私の考えも「学校に行くこと」にだんだん傾き始めた。
どころか、
“みんな”は学校へ行っても話せるようにならなかったかもしれないけれど、私はそうはならないようにがんばろう・・
今はぜんぜん話せないけど、学校に通って一生懸命勉強して、英語だけ使う生活をしていれば、きっと話せるようになるはずだから・・
と、自分にだけは奇跡が起きることを期待するようにすらなっていった。
ワーホリで語学学校に通った期間に学んだこと
カナダに着いた私は、日本では一応「英語を勉強してきた」つもりだったのに、自分の英語が思っていたよりも通じないことにショックを受けていた。
中学であんなにくり返し練習させられ、もう条件反射で答えてしまうまでになっていた
I’m fine, thank you. and you?
すら、張り切ってそう返事したら初対面のホストブラザーから爆笑された。
「I’m fine, thank you. and you?」なんて本当に日本人しか言わないのでご注意を。
ある特定の集団における人々の考え方や価値観、行動の仕方、ライフスタイル、そして人と人との関係性など。
だから日本の中学と高校ですでに6年も英語を勉強してきたにも関わらず、
何で私は日本でもっと勉強してこなかったんだろう・・
と、カナダで何度も後悔した。
やがて私は、体験レッスンを受けたいくつもの語学学校の中から「何となく雰囲気がよさそうだから」という理由で決めた学校に通うようになった。
(その時はまったく気づいていなかったが)私は
さすがにカナダの語学学校では
「How are you?」と言われたら
「I’m fine, thank you. and you?」と答えなさい
なんてことは教わらなかったが、結局は日本の学校の英語の授業と、カナダの語学学校の英語の授業とでは、大差がなかった。
- 先生1人に対し10〜15人の生徒がいる集団授業で、
- 大半の時間は教科書を使って単語や文法やイディオムを暗記し、
- あとは先生の話を聞く。

たとえ60分のスピーキングの授業があったとしても、生徒の人数で割れば、1人当たりの持ち時間は4〜6分になる。
結果として、学校の「中」であれば、
けど授業中もペラペラ喋る南米やヨーロッパ、メキシコなどからの留学生とは仲良くなれない。
学校の「外」で出会うネイティブともまるで話が続かない。
続かないどころか、見下されたような態度を取られたり、
カフェで注文していても、なぜか冷たくあしらわれたり・・。
語学学校を卒業後、英語を習得できた
今思うと日本で中学高校の6年してきたことを、海外でも3ヶ月くり返しただけなのだから、そうなるのは当然だったが、当時はそんなことわからなかった。
毎日英語を勉強しているのに話せるようにならない。一体どうすれば良いのか・・
と悩んでいたところ、知り合いからマンツーマンレッスンで英語を教えている先生がいると聞き、その先生のレッスンを受けるようになった。
そこで英語の「文化」をはじめ、
「発音」に、
世界中のどの言語にも共通して存在しているが、教科書にも辞書にも書いてなく、学校や親から教えられることもない。こどもから大人へと成長する過程で、周囲の人々の会話を見聞きする中で自然に学び、いつのまにか意識することもなくしている「話し方のパターン」のこと。
例えば次に何を言うべきか考えながら日本語で「ええと・・」と言ったりするが、英語でも同様に「 Well..」と言ったりする。
すると同じ3ヶ月で今度は現地の人と楽しくおしゃべりしたり、ネイティブの友達ができたり、「あなたの英語は日本人ぽくない」と言われたりするようになっていた。
「暗記」した知識はすぐに忘れてしまうけれど、そのレッスンでは「経験」によって英語を習得することができた。
だから、帰国してもとくに英語を忘れない。
帰国してすでに5年以上が経つのだが、今も英語「で」勉強することはあっても、英語「を」勉強したことはない。
それでもTOEICを受けたら970点が取れた。
私がカナダでワーホリ留学中にマンツーマンのレッスンプログラムで英語を習った先生は、オーストラリアのメルボルン大学でLinguistic Science(言語教育科学)という学問を修め、言語学の2つの学位を取得した英語学習の専門家で、
①Applied Linguistic Science with the specialty of Methodology of Teaching Foreigner Languages (応用言語教育科学 外国語教育方法論):母国語と同等か、それに近いレベルに短期間で外国語でも到達するための教育法。 ②Psycho-Linguistic(心理言語学):人がとくに新しい言語を習得する際の心理的葛藤(カルチャーショックやホームシックなど)や、言語の認知処理等、言語と心理的な側面を結びつきを研究する学問。 |
大学で学んだことを基に、通常はカナダやアメリカなどの主に多民族国家で、子どもを対象に行われているイマージョン・プログラム(Wikipedia)を応用して「大人が短期間で外国語を習得するための学習法」を開発し、教えている。
だからこの英語の勉強の仕方は、先生のレッスン以外では学ぶことができず、レッスンは「暗記なし・教材なし・宿題なし」で英語を「経験」して「慣れ」ながらスピーキングを伸ばすことにフォーカスした内容になっていた。
- 英語の「暗記」ではなく「話すこと」を重視した英語学習プログラム」
と
- ワーキングホリデーや留学の「サポート」
が1つになった『留学エージェント』をカナダに設立。
当時は先生が1人で教えていたが、今は複数の先生方がいて、カナダ(バンクーバー)だけでなく、オーストラリア(シドニー)やフィリピン(セブ島)での「現地レッスン」、さらにSkypeを使って世界中どこからでもレッスンが受けられるようになっている。
また先生自身は英語・日本語・中国語・スペイン語・ロシア語・ポーランド語の6カ国語を話すマルチリンガルで、母国語である英語以外はすべて自身が確立した学習法を使って習得したということだった。
大学時代に「文部科学省奨学金留学生」として筑波大学で交換留学していたこともあるため、日本の文化にもかなり詳しく、大学卒業後に早稲田大学や東京外国語大学で言語教育の講演をしたこともあるらしい。

まとめ
カナダでワーホリしていた時、語学学校(ESL)に通う人の大半は、その後以下のような状況になっていた。
- 友達は学校で出会う日本人か韓国人の留学生ばかりで現地の友達は一人もおらず、
- そうなると仕事や住む場所も必然的に日本語を使う環境(ジャパレスや日本人同士のルームシェア)に限定され、
- 1年海外で生活しても英語が話せるようにならず
- 「ワーホリがつまらない」と文句を言っていた。
記事を取得できませんでした。記事IDをご確認ください。
ワーホリ留学で英語力伸びない・上達しない5つの理由と解決策
ワーホリ・留学の悩みトップ「英語が話せない!」
ワーホリや留学が辛い・つまらないと言う人の共通点
ワーホリ留学の目的がない!で大丈夫?カナダ経験談