
バンクーバーで友達作りをする時知っておきたいこと。現地でワーホリ中にホームパーティに招かれそこで現地の友達ができるということがよくあった。
パーティの主催者(Host)は「招待される人同士が知り合いかどうか」ではなく「集まったら楽しいであろうメンバー」を考えて招待する。
そのため大体そこには「自分が初めて会う人」がいる。
(しかも招待されている人がまたそれぞれ恋人や友達を招待していたりもする。)
日本でも友だち同士で誰かの家で食べたり飲んだりすることがあってもそこに集まるのはいつも自分が知っている人だけだったので最初は驚いたが、すぐに慣れた。
バンクーバーでの友達の作り方
ただし日本とカナダでは「文化の違い」があるため、それを知らないと誤解をしたりされたり、現地の友達作りを難しくしてしまうことがある。
人々の考え方や価値観・行動パターン・ライフスタイル・人と人との関係性など。
私とTakaは次の日の朝から予定があったので、深夜になる前に家に帰った。
数日後、一緒にクラブに行ったカナダ人の友達のうち1人(Ricky。仮名)と、Takaとで、ダウンタウンのレストランに食事に行った。

最後までいたよ! 2時にクラブが閉まったんだけど、もうバスもSkytrain(バンクーバーの地下鉄兼、電車)も走ってないから、クラブから歩いて行けるところに住んでる友達の家に行って、みんなで泊めてもらった。
と言う。
え? その友達、5人とも泊めてくれたの?
・・あらかじめ言ってあったの?
とTakaが聞くと、
CanaとTakaが帰った後、みんなに何時に帰る予定なのか聞いたら、
みんな「クラブが閉まるまでいる」って言うからさ。そこからその友達に電話して
「ちょっと遅くなるかもしれないんだけど、今晩他の子たちも一緒に家に泊めてくれる?」って聞いた
と言う。

しかも5人も!
その泊めてくれた友達って、カナダ人でしょ!
うんそうだよ〜。
まあ実際にはその友達の家に着いたときには2時どころか3時を過ぎてたんだけどね! ハハハ。

いやいや、さすがにそれは。
みんなソファとかカーペットの上で寝たよ!
と、それまで黙っていたTakaが、
その場でRickyと、その友達の家主以外は知り合いじゃなかったんだよね?
と聞いた。
そうそう。だから僕以外はその友達と、まず自己紹介し合っていたね。ハハハハ!

しかも招待客はHostも知らない人が5人中4人!ははは!
でも、まじめに、深夜3時過ぎに来た初対面の人を4人も泊めてくれるって・・その友達すんごくいい人だね。
Yeah I think so, too! (僕もそう思うよ!)
と、Ricky。
バンクーバーの「フレンドリー」は日本の常識と違う
帰り道。
Takaは話の途中から口数が少なくなっていたので、気にはなっていたのだが、帰り道Rickyと別れてTakaと2人で歩いていると
Canaはさっきの話・・どう思う?
と言う。

5人も深夜におしかけて、泊めてもらったっていう話。
それって相手にとってはめっちゃ迷惑じゃない?
と言う。
私はバンクーバーで受けていた英語のマンツーマンレッスンで、日本の文化では誰に対しても礼儀正しく、迷惑をかけない(polite)ということが重要だが、カナダの(英語の)文化では「フレンドリー(friendly)であることの方が重要と習っていた。
私がカナダでワーホリ留学中にマンツーマンレッスンで英語を習った先生は、オーストラリアのメルボルン大学でLinguistic Science(言語教育科学)という学問を修め、言語学の2つの学位を取得した英語学習の専門家で、
①Applied Linguistic Science with the specialty of Methodology of Teaching Foreigner Languages (応用言語教育科学 外国語教育方法論):母国語と同等か、それに近いレベルに短期間で外国語でも到達するための教育法。 ②Psycho-Linguistic(心理言語学):人がとくに新しい言語を習得する際の心理的葛藤(カルチャーショックやホームシックなど)や、言語の認知処理等、言語と心理的な側面を結びつきを研究する学問。 |
大学で学んだことを基に、通常はカナダやアメリカなどの主に多民族国家で、子どもを対象に行われているイマージョン・プログラム(Wikipedia)を応用して「大人が短期間で外国語を習得するための学習法」を開発し、教えている。
だからこの英語の勉強の仕方は、先生のレッスン以外では学ぶことができず、レッスンは「暗記なし・教材なし・宿題なし」で英語を「経験」して「慣れ」ながらスピーキングを伸ばすことにフォーカスした内容になっていた。
例えば、カナダやアメリカ、南米などを先生も同行して旅行(言語冒険旅行)するコースなどもあった。
・英語の暗記(インプット)ではなく「話すこと(アウトプット)を重視した英語学習プログラム」
と
・ワーキングホリデーや留学の「サポート」
が1つになった『留学エージェント』をカナダに設立。
先生自身は英語・日本語・中国語・スペイン語・ロシア語・ポーランド語の6カ国語を話すマルチリンガルで、母国語である英語以外はすべて自身が確立した学習法を使って習得したということだった。
また大学時代に文部科学省奨学金留学生として筑波大学で交換留学していたこともあるため日本の文化にもかなり詳しく、大学卒業後に早稲田大学や東京外国語大学で言語教育の講演をしたこともあるらしい。

さらに当時は先生が1人だけで教えていたが、今は複数の先生方がいて、「先生1人・生徒1人のマンツーマンレッスン」どころか、「先生3人・生徒1人のレッスン(何人もの生徒に1人の先生がつく「グループレッスン」とは真逆!)」が受けられるようになっている。

日本だったらたしかに 「それはないわぁ」って感じかもしれないけど、
カナダならあり得ると思うなあ
絶対失礼だって。
と、Takaは怒ったような顔をしていた。
カナダ人の友達にも聞いてみた
後日。
今度は一緒にクラブに行ったのではない別のカナダ人の友達と2人で会った時に、この件はTakaが言うように失礼なのかどうか、どう思うかを聞いてみた。
するとその友達は、
失礼なんかじゃないわよ。
あなたの友達が、深夜に行ってもいいかどうか聞いて、相手は「Ok」って言ってくれたんでしょ?ダメならそう言ってくれるはずで、「Ok」って言ってくれたなら問題ないでしょう。
私からすると、失礼どころか、f**king friendlyな2人だと思うけど?
ということだった。
「f**king friendly」とは・・「超フレンドリー」とでも、ここでは訳しておく。
日本とカナダ「文化の違い」から生まれる誤解
こんな風に、
同じ出来事に対するとらえ方が180度違うことがある。
だからカナダにいてもなお、日本の文化の中で、つまり日本という「箱」の中でものごとを考えていると、自分でも気づかぬうちにカナダ人の言動の意味を「誤解」してしまうことがある。
まとめ
英語という言語を学ぶ時には、まず「英語の文化」から学ぶのが近道なのだが、これは日本の学校の英語の授業でも、海外の語学学校の授業でも教わることができない。