
ワーホリや留学する女性が危険にあわないために。
海外で安全のために注意すべきことはガイドブックやSNSのキラキラした写真ではわからない。
実際にワーホリして特に女子が注意すべき日本との考え方や価値観の違い(文化の違い)について。
目次
ワーホリ・留学する女性が危険を防ぐために
日本で生活していると「それが当たり前」すぎて普段は意識しないが、海外に行くたび私は「日本はなんて安全な国なんだ・・」と実感する。
例えば日本のカフェや図書館では、貴重品を入れたバッグを席に置いたまま席を離れる人を普通に見かけるが、たいがいの国ではまずこんなことはできない。
この間ランチをした都内のレストランでは、支払いの後クレジットカードを受け取るのをなぜか忘れ、夜に気づいて慌てて店に電話したところ、翌日何事もなく無事に戻ってきた。
私がワーホリ留学していたカナダは比較的治安の良い国ではあるが、こんなことをカナダでも期待できるかというと・・難しい。
また日本に住むアメリカ人の友達は、
電車に乗った時に財布を落としたんだけど、駅に戻ったら取っていてくれた!
Thank God, this is Japan…!
(よかった、これぞ日本だ・・!)
と感激していた。
・・こういった面では、日本はとても恵まれた国だと私は思っている。
もちろんカナダも、世界的に見て安全な国の一つであることは間違いない。
一般的に言って、人々はフレンドリーだし、のんびりゆったりしている人が多い。
とはいえ日本でも治安が悪い地域があるように、カナダのバンクーバーでも麻薬常習者がたむろしているような治安が悪い地域はある。
ただ、私がとくにワーホリや留学する日本人女性に気をつけてほしいのは、現地の男性から受けるセクハラの危険性である。
というのもまず自分自身が実際に、カナダでワーホリ中にセクハラを受けた。
そしてこれは何も私だけの話ではなく、カナダに滞在中、日本人女性が現地の男性からセクハラを受けたという話をしょっちゅう聞いた。
にも関わらず、私がワーホリ留学に行く前に、海外でそういう危険があると教えてくれる人は誰もいなかった。
だから私のように海外で嫌な思いをする人を1人でも減らすため、事前に知っておいてほしいことをシェアしたいと思う。
日本人の友達がカナダで受けたセクハラの例
カナダのバンクーバーでワーホリ中に、日本人の女友達(名前をMとする。ワーホリメーカー)から聞いた話。
ある日Mは日本人の男女複数(全員が留学生やワーホリメーカー)と、カナダ人の男友だち(Lとする)と、フランス人の女友だちの、合計10人くらいでLの家に遊びに行った。
最初はみんなでワイワイおしゃべりして楽しく過ごしていたのだが、問題は、日本人男性の一人が「最近親しくなった」という別のカナダ人男性(Aとする)を呼んでからだった。
お酒が入るにつれ、Aが20歳そこそこの日本人の女の子達の身体をやたら触ろうとし始めた。
顔や肩や腰に手を伸ばしてくるので、女の子達は一応「Don’t touch(さらないで)!」とか「pervert(変態)!!」などとは言っていたそうだが、Mによると
でもその顔は笑っていた
とのこと。
私は彼女達は、私もそうだったように、自分がセクハラを受けているという認識がなかったのではないかと思う。
また本気で怒るとAが逆上したり、その場の雰囲気が悪くなってしまうことを恐れてあまり強く言えなかったのではないか?と推測する。
Aは彼女たちの言葉を聞いても気にもとめない様子で、行動はエスカレートしていく一方だったという。
その家に住んでいて、私も友達の、別のカナダ人男性Lもそんな彼らの様子を見ていたものの、
彼女達が笑顔なので、本当に嫌がっているのか実はふざけているだけなのか判断がつかないので何もしなかった。
いやがっているのがはっきりわかれば助けたのだけど・・
と言っていた。(後から聞いた。)
そうこうするうち、Aの攻撃は一人の女の子に集中し始め、Aがその子の携帯に
実際にセクハラにあった時、どうしたら良いかわからない
フランス人の女の子とMは、なるべくAから離れたところにいたため、被害は何もなかったそう。
Mは他の子たちと比べて年上だし英語も上手なので

Aに何か言ったり、止めたりしたの?
何もしなかった。何て言ったらいいのかわからなかった。
ということだった。
結局、その場にいて楽しい思いをしたのはAだけで、A以外は全員、居心地の悪い思いをした夜だったようだ。
「日本的な対応」は事態を悪くする
海外にいる日本人女性で、こういう経験をしたことのある人は少なくないと思う。
- 「あれ?なんかやたらスキンシップが多いな?」と思っても「でもこれもここでは普通なのかな?」と思ったり
- そもそも自分が不快であるということを相手にどうやって伝えればよいのかわからないから何も言わず我慢したり
- 「止めてほしい」と口では言いつつも笑顔を作っている(そのため相手も、本気で嫌がっているとは思わなかったという言い訳ができる)
たとえば日本で女性に対する痴漢や暴行があっても、「挑発するような格好をしていた女の方が悪い」とか「自意識過剰なんじゃないのか」とか、「コメンテーター」という肩書のついた人が被害者を責めるような発言をテレビでしているのを、まだ耳にすることがある。
日本では電車で痴漢があってもありふれ過ぎていてニュースにならないが、カナダでもしあったら、ニュースになる。
カナダで生活して、私は
カナダでは女性の権利は日本よりもずっと尊重されているなあ・・
と感じた。
世界経済フォーラム(WEF)が、世界各国の男女平等の度合いを調査した「ジェンダー・ギャップ指数」(2017年版)でも、日本は114位。カナダは16位である。
・日本経済新聞(2017/11/2)
日本114位、過去最低 世界の男女平等ランキング
・World Economic Forum
The Global Gender Gap Report 2017
(全ランクはPDFでダウンロードできる)
現にカナダで生まれ育った女性は、日本で生まれ育った女性に比べて、自己主張や意思表示をためらわない。
そのため、そんなカナダで上記のような「日本的な対応」をしていると、現地の男性が勘違いしてしまうことも実際にある。
そして、
(つまりAのように、カナダ人女性にはまずしないことを日本人女性には平気でしてくるなど。)
日本人が「カナダ的な対応」でセクハラを止めるには
カナダでセクハラにあった時、最初それがセクハラであると気づくこともできなかった私だったが、現地のマンツーマンの英語レッスンで英語の「文化」を学び、こういうときどう言えばいいのかもはっきりと分かるようになった。
人々の考え方や価値観・行動パターン・ライフスタイル・人と人との関係性など。
(ちょっと、あなたが今してることは度を越してますよ!)
もちろんこれを言う隙さえない緊迫した状態、不快どころか命の危険を感じるような場合は、真っ先に逃げること!
まとめ
自分が生活する国の「文化」(その土地のルール)を学ぶことは、自分の身を守ることにもなるのだと、私はカナダでワーホリ留学する中で学んだ。