
英語が話せるようになると何が変わったかというと日本だけでなく「これは海外ではどうなのか」と比較して考えることができるようになったこと。
今までとは少し違う視点から物事を見ることができるようになったこと。
例えばこれはカナダのバンクーバーのダウンタウン(中心部)にあるバス停で日本人の友達とバスを待っていた時の出来事。
英語が話せるようになって変わったこととは
カナダでワーホリ留学をしていた私は、その日、カナックスの帽子(友達にもらった)を被ってバス停に立っていた。
カナダのバンクーバーを拠点とするアイスホッケーチームのこと。
トレードマークはOrca(シャチ)。
Your cap is so cool! I love it!!
(君のキャップいいね!)
と、話しかけられた。
英語の文化では知らない人同士でもフレンドリーに話す
カナダ(英語)の文化は、日本(日本語)に比べて「フレンドリーさ」を重視する文化であるため、道でバスでカフェでスーパーで・・見知らぬ人から話しかけられることがよくある。
人々の考え方や価値観・行動パターン・ライフスタイル・人と人との関係性など。
私はカナックスの大ファンというわけではなく、その日はカナックスの試合の日というわけでもなく、ただ何となくカナックスの帽子をかぶっていただけだったのだけれど、そんな風に言われてもちろん悪い気はしない。
もちろん中には日本人の女の子のナンパ目的で話しかけてくる人もいる(というかかなり多い!)けれど、この場合は、相手がカナダの「フレンドリーな文化」の中で話しかけてきているだけだとすぐに分かった。

すると彼は
Thanks! (ありがとう!)
とにっこり笑って、ちょうどやって来たバスに乗り込んで、去っていった。
カナダで「ガイジン」なのは日本人の私たちの方
私たちが待っていたのは違う目的地のバスだったので、そのバスには乗らず。
その人を乗せたバスが走り出した直後、友達から
ねえ。
何であのガイジンと親しげにしゃべってたの?
と聞かれた。
私はびっくりして

カナダに来た頃の私は、身体はカナダにあるのに、頭の中は「日本の文化」を抜け出せておらず、見ること聞くことすべてを、「日本的な考え方や価値観=日本の文化」の中で判断していた。
カナダで「カナダの文化」を習うまで
普通、英語を伸ばすには「まずは英単語や文法を勉強しなきゃ!」と思う人が多いかもしれない。
私はカナダでワーホリ留学を始める前、自分なりに単語や文法の勉強をしていたが、現地についたら自分が思った以上に英語が話せない・聞き取れないことにショックを受けた。
バンクーバー空港(YVR)に到着したはいいものの、空港で職員から何を言われているのかわからず、危うくワーホリのビザをもらわずに空港から出るところだった。
それで
一刻も早く英語が話せるようになりたい・・!
と思い、バンクーバーの語学学校に3ヶ月通い、毎日朝から夕方まで英語を勉強し、放課後や週末までも図書館に行ったりして、英語を勉強するようになった。
けど学校を一歩「外」に出ると、ネイティブとは話が続かない。
続かないどころか、見下されたような態度を取られたり、
カフェで注文していても、なぜか冷たくあしらわれてる感があったり・・。
海外で語学学校に通って英語を勉強しても、内容自体は日本の学校の英語の授業と変わらない。
クラスメートが10~15人もいる①グループレッスンだから授業内で話すチャンスはなかなかなく、大半の時間は先生の講義を②リスニングし、教材を使って③単語や文法を暗記する「①+②+③=日本式の英語の勉強」で、違うのは授業が全て英語で進むということくらいだった。

だから3ヶ月やそれ以上学校に通っても、英語が「思ったほど話せない」と悩んでいる人にたくさん出会った。
「海外で英語を勉強しても話せるようにならないなんて信じられない」と思う人は、ぜひ「ワーホリ 失敗」や「留学 失敗」でググってみてほしい。
そこで英語の「文化」をはじめ、
「発音」に、
ネイティブみたいに自然で大人っぽい英語を話すための「英語の話しことば」
世界中のどの言語にも共通して存在しているが、教科書にも辞書にも書いてなく、学校や親から教えられることもない。こどもから大人へと成長する過程で、周囲の人々の会話を見聞きする中で自然に学び、いつのまにか意識することもなくしている「話し方のパターン」のこと。
例えば次に何を言うべきか考えながら日本語で「ええと・・」と言ったりするが、英語でも同様に「 Well..」と言ったりする。
すると同じ3ヶ月で今度は現地の人と楽しくおしゃべりしたり、ネイティブの友達ができたり、
あなたの英語は日本人ぽくない
と言われたりするようになっていた。
だけどそのレッスンでは、英語を「暗記」するのではなく「経験」する方法で英語を学んだ。
だから私は帰国後、英語「で」勉強することはあっても、英語「を」勉強したことはない。
それでも帰国してしばらくして受けたTOEICではほぼ満点の970点が取れた。
私がカナダでワーホリ留学中にマンツーマンレッスンで英語を習った先生は、オーストラリアのメルボルン大学でLinguistic Science(言語教育科学)という学問を修め、言語学の2つの学位を取得した英語学習の専門家で、
①Applied Linguistic Science with the specialty of Methodology of Teaching Foreigner Languages (応用言語教育科学 外国語教育方法論):母国語と同等か、それに近いレベルに短期間で外国語でも到達するための教育法。 ②Psycho-Linguistic(心理言語学):人がとくに新しい言語を習得する際の心理的葛藤(カルチャーショックやホームシックなど)や、言語の認知処理等、言語と心理的な側面を結びつきを研究する学問。 |
大学で学んだことを基に、通常はカナダやアメリカなどの主に多民族国家で、子どもを対象に行われているイマージョン・プログラム(Wikipedia)を応用して「大人が短期間で外国語を習得するための学習法」を開発し、教えている。
だからこの英語の勉強の仕方は、先生のレッスン以外では学ぶことができず、レッスンは「暗記なし・教材なし・宿題なし」で英語を「経験」して「慣れ」ながらスピーキングを伸ばすことにフォーカスした内容になっていた。
例えば、カナダやアメリカ、南米などを先生も同行して旅行(言語冒険旅行)するコースなどもあった。
・英語の暗記(インプット)ではなく「話すこと(アウトプット)を重視した英語学習プログラム」
と
・ワーキングホリデーや留学の「サポート」
が1つになった『留学エージェント』をカナダに設立。
先生自身は英語・日本語・中国語・スペイン語・ロシア語・ポーランド語の6カ国語を話すマルチリンガルで、母国語である英語以外はすべて自身が確立した学習法を使って習得したということだった。
また大学時代に文部科学省奨学金留学生として筑波大学で交換留学していたこともあるため日本の文化にもかなり詳しく、大学卒業後に早稲田大学や東京外国語大学で言語教育の講演をしたこともあるらしい。

さらに当時は先生が1人だけで教えていたが、今は複数の先生方がいて、「先生1人・生徒1人のマンツーマンレッスン」どころか、「先生3人・生徒1人のレッスン(何人もの生徒に1人の先生がつく「グループレッスン」とは真逆!)」が受けられるようになっている。
ちなみに私は「ガイジン」という言葉には差別的な意味合いが含まれていると聞いてからは、特別必要がない限り使わないようにしている。
まとめ
海外でいくら単語や文法を暗記しても「英語の文化」は学べない。
そして「日本語の文化」のまま海外に行っても、「日本語の文化の中」にいるままの人を、カナダでワーホリ留学中にたくさん見た。
私がカナダでワーホリ留学をして、英語が話せるようになって変わったと思うのは、こんな風に、「日本の中だけの視点」だけでなく、「カナダ(英語の文化の中)の視点」も持つことができるようになったこと。
つまり・・こういうこと。

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一度「英語の文化」がわかるようになると、帰国しても、時間がたっても、忘れない。
あなたのTシャツもよく似合っていてステキですよ!