カナダ・バンクーバーのサイエンスワールド
英語初心者が語学留学をして英語は伸びるのか。
カナダに行く前の私はそれが不安だった。
実際に行ってみて、英語初心者でも語学留学で英語を習得することはできるが、日本で予め勉強していった方が良いものがあることがわかった。
目次
初心者で語学留学→現地で「赤ちゃんみたいになら話せる」
カナダのバンクーバーでワーホリ留学(語学留学)をしていた時、ほぼ初対面の日本人男性と、カナダ人の男女の友達計5人で、Pubで一緒に飲んでいたときのこと。
バンクーバーのダウンタウンにはBirtish Pub(イギリス式パブ)やIrish Pub(アイルランド式パブ)もあれば、Japanese IZAKAYA(日本の居酒屋)だってある。
その人はフィリピンで3ヶ月の語学留学をした後、バンクーバーに来てまた語学学校(ESL)に通い、英語を勉強しているということで、日本人の友達の友達の紹介で、今日Pubに誘われたカナダ人の友達と知り合った、ということだった。
彼はバンクーバーに来てまだ日が浅い人で、にも関わらずもう既にカナダ人と一緒に飲んでいるくらいなので、素晴らしくフレンドリーな人なのだなあ!、と私は思った。
と彼が、おもむろに
いや~、英語は難しい。
英語、話せるんだけどね。・・赤ちゃんみたいにならね!
と自嘲気味に言うので、
語学留学して気づく、英語で自分の年齢を感じられない
この感覚、おそらく大半の方が感じたことがあるのではないかと思う。
日本語を話す時には歳相応、例えば20歳の日本人が日本語を話している時は20歳の自分を感じられるのに、英語を話している時は「20歳(大人)の自分」を感じられず、3歳や5歳になったかのように感じる。
答えは、私たちの母国語である日本語の場合は成長する過程で、自然に日本語の「話しことば」を身につけているが、英語ではそれが丸々抜けてしまっているから。
私もその人と同じように、バンクーバーではじめは語学学校(ESL)に通って英語を勉強していたのだが、3ヶ月たっても自分が英語を話せているとは思えなかった。
3ヶ月間毎日、朝から夕方まで英語を勉強したが、学校の、あらかじめ決められた英語の文章を暗記して話すことならできても、ネイティブと話すとなると会話が続かない。
悩んでいた時、知り合いからマンツーマンレッスンで英語を教えている先生がいると聞き、その先生のレッスンを受けるようになった。
海外で語学学校に通って英語を勉強しても、内容自体は日本の学校の英語の授業とほぼ変わらない。
クラスメートが10~15人もいるから授業内で話すチャンスがなかなかなく、大半の時間は先生の話をリスニングし、教材を使って単語や文法を暗記する「日本式の英語の勉強」で、違うのは先生がネイティブで授業が全て英語で進むということくらいだった。
だから3ヶ月やそれ以上学校に通っても、英語が「思ったほど話せない」と悩んでいる人にたくさん出会った。
「海外で英語を勉強しても話せるようにならないなんて信じられない」と思う人は、ぜひ「ワーホリ 失敗」や「留学 失敗」でググってみてほしい。
初心者が英語で話すのを助ける「話しことば」
そこでは、英語の文化(考え方や価値観など)を始め、ネイティブみたいに自然で大人っぽい英語を話すための「英語の話しことば」など、学校では一度も習ったことがないことを習うようになった。
私がカナダでワーホリ中にマンツーマンレッスンで英語を習った先生は、オーストラリアのメルボルン大学でLinguistic Science(言語教育科学)という学問を修め、言語学の2つの学位を取得した英語学習の専門家で、
①Applied Linguistic Science with the specialty of Methodology of Teaching Foreigner Languages (応用言語教育科学 外国語教育方法論):母国語と同等か、それに近いレベルに短期間で外国語でも到達するための教育法。 ②Psycho-Linguistic(心理言語学):人がとくに新しい言語を習得する際の心理的葛藤(カルチャーショックやホームシックなど)や、言語の認知処理等、言語と心理的な側面を結びつきを研究する学問。 |
大学で学んだことを基に、通常はカナダやアメリカなどの主に多民族国家で、子どもを対象に行われているイマージョン・プログラム(Wikipedia)を応用して「大人が短期間で外国語を習得するための学習法」を開発し、教えている。
だからこの英語の勉強の仕方は、先生のレッスン以外では学ぶことができない。
先生は英語・日本語・中国語・スペイン語・ロシア語・ポーランド語の6カ国語を話すマルチリンガルで、母国語である英語以外はすべて自身が確立した学習法を使って習得したとのことだった。

いつもレッスンを受けていたバンクーバーのカフェ
先生からは

だけどレッスンで全部で13種類ある「英語の話しことば」を習い、実際に会話の中で使っていくと、自分が「英語を話すときに感じている年齢」がみるみる高まっていくのがわかった。
そして同じ3ヶ月で今度は現地の人と楽しくおしゃべりしたり、ネイティブの友達ができたり、「あなたの英語は日本人ぽくない」と言われたりするようになっていた。
英語で言葉が出てこない時
例えば英語ではなんといえば良いのかわからなくて、言葉につまった時。
英語の「話しことば」を知らなかった頃は、言葉が続かなくて、ただ沈黙していた。
そして自分が沈黙すると話題はすぐに別のことに移ってしまい、英語で言いたいことが最後まで言えないまま消化不良のまま終了、ということがよく起きていた。
それが英語の「話しことば」を使うことで、自分が言いたいことをほぼ日本語と同じくらいのレベルまで言えるようになった、と感じた。
例えば途中でなんと言えば良いのかわからなくなっても、「自分に考える時間を与えるための話しことば」である
Well…(えっと…)
を使えば、 相手も
ああ、何か言おうとして考えているんだな
ということがわかるので、待ってくれる。
時には「こういうことが言いたいの?」と助け舟を出してもらえたりもする。
難しい単語を使うのではなく知っている単語を繋げて話す
自分が英語を話せないときは、相手が何を言っているのか聞き取れないから、ネイティブは小難しいことばかりを話しているように感じていたけれど、英語が話せるようになってからは、全くそんなことはないと分かるようになった。
日本語のネイティブスピーカーである私たちが、日常会話でいつも難しい言葉ばかり使って会話しているわけではないのと同じである。
私の場合、難しい単語を使って話すことではなく、「英語の話しことば」を使いながら、自分が知っている単語の範囲で言葉を尽くして説明し、「相手にも理解してもらった」という感覚が自信になっていった。
まとめ
英語を話しながら自分が「赤ちゃんみたい」だと感じるくらいの英語初心者だった私でも、語学留学(ワーホリ留学)で英語を習得することができた。
その経験から言えることは、あちこち場所を変えて英語を勉強するよりも、ひたすら時間をかけて英語を勉強するよりも、自分が知っている単語と単語をつなげて、自然な英語を話すためのテクニックから学んだほうが、圧倒的に早く英語に自信が持てるようになるということ。
自分の英語に自信を持つことができれば、あとは現地で生活する中で自然に英語を伸ばしていくことができた。
それに「暗記」して覚えた英語の知識は、時間がたてば忘れてしまうけれど、英語を「暗記」ではなく「経験」を通して学べば、時間がたっても忘れない。
だから帰国して時間がたってから受けたTOEICでも、ほぼ満点の970点が取れた。
私がカナダで受けていたレッスンは、私がワーホリしていた5年ほど前には先生が一人だけで教えておられましたが、今は先生の他にも複数の先生方がおられ、レッスンを受けられる場所もカナダだけでなく、オーストラリア(シドニー)やフィリピン(セブ島)、またSkypeを使って世界中どこからでも受けられるようになっています。
また先生は度々日本にも出張で来ておられ、「レッスン&ワーホリ・留学の説明会」を日本各地で開催されています。
2018年10月・12月に続き、2019年2月の今回3回目のレッスンとSkypeレッスンにより、日本にいる間に時間をかけて英語を準備し、春にカナダに出発する生徒さんもおられるそうです。

日本でレッスンを開催中の先生
私も同じように感じてた!